Hello CQ! 部員の JR2KHB です。
早稲田大学無線通信研究会では、JARL社団会員として、「JARLコンテストの実施時期についての意見募集」に以下のように意見提出しました。
提出者概要
検討中の事項についての意見
4.1 QSO パーティの期間延長
…… 1 月 2 日 09 時から 1 月 10 日 21 時(日本標準時、以下同様)の期間延長が望ましい
従前はいわゆる正月三ヶ日中の開催であり、これは、大半の人にとって年末年始休暇中であることから多くの参加局数が望めるという理由からの設定であろうと推察される。
ここで、1 月 4 日以降へ数日間の期間延長を実施したところで、すでに仕事始めを過ぎているため、参加局数の増大は見込まれない。尤も、年によって日程に土・日曜が含まれる場合もあり、その年は参加局の増大が見込まれるが、変動的である。
また、学校社団局にとっては、正月三ヶ日およびその後数日間は校舎立入禁止となっている場合があり、参加が困難であった。この点も、若者アマチュア無線家*1 への運用機会提供の観点から、考慮すべきと考える。
本案は、上記事情を勘案し、より多くの人にとっての参加し易さを考え、次の様に設定したものである。
- 正月三ヶ日のうち元日以外は、従前どおり開催日とする。
- 1 月 4 日以降も開催を継続し、土曜日曜を必ず含むよう設定する。つまり、1 月 4 日以降に一週間の開催期間を設ける。
- 開始時刻および終了時刻は、特段変更する必要がないと思われるため、従前どおりとする。
なお、本案は 9 日間の長期間にわたる実施となるが、このような長期間コンテストの例として、東海マラソンコンテスト(JARL 東海地方本部主催、7 日間)、泉州サバイバルハムクラブコンテスト(泉州サバイバルハムクラブ主催、11 日間)*2 が挙げられる。
4.2 フィールドデーコンテストの日程変更
フィールドデーコンテストと全市全郡コンテストの日程入れ替え
…… 主に反対
学校社団局や青少年アマチュア無線家*3への運用機会確保の面で、コンテストの開催日程は重要な要素
である。特に、移動運用の機会は、学期中では難しい場合もあり、夏休み等の長期休暇が貴重なチャンスである。
また、秋の行楽シーズンでの移動運用は、一般観光客との衝突も懸念されるため格段の配慮が必要である。加えて、気候変動による台風の大型化や、今年の十月の台風上陸を考慮すると、十月に移動運用をテーマにしたコンテストの開催は、適切ではないと思われる。
一方で、同じく気候変動による近年熱中症の危険性が特に高まっており、対策は不可欠である。
そこで、本件については、以下に挙げたような対策を実施することを提案したい。
- 以下の 3 つのうち、いずれかを実行する。
- フィールドデーコンテストを廃止し、ALL JA コンテスト 及び 6m and Down コンテストに、移動運用局部門もしくは移動運用局表彰を設ける。
- フィールドデーコンテストを廃止し、全市全郡コンテストを 8 月(現在フィールドデーコンテストの行われている日程)に実施する。現在全市全郡コンテストが行われている日程には、新たに、移動運用を推奨しながらも行楽地でも一般観光客と衝突しない企画を開催する。具体的には、 ことを目的とし、一般観光客との衝突の懸念を寧ろ好機とする。
- フィールドデーコンテストおよび全市全郡コンテストの日程の変更を行わない
- 1 で 1 または 2 を実行した場合は、青少年にとって夏休み・冬休みにあたる 8 月・12 月に、青少年アマチュア無線家の運用を奨励する期間を設け、青少年アマチュア無線家に対する運用機会を確保する。
- 1 で 3 を実行した場合は、開催時間を土曜 18 時から日曜 10 時までに短縮することによって、熱中症のリスクが高まる準備・撤収の時間を最も気温が上がる時間帯から外す。
4.3 その他
JARL 形式電子ログについて
近年サマリーシート R2.0 方式が制定されたが、これはデータの冗長性(データ不備・故障があった際の 修正可能性)の観点からすればあまり評価できる変更ではなかった。また、ログ部分もある程度のルールが 定められたが未だ明確に規格化・標準化されていない。この状況は、JARL 支部・地方本部を含む多くの コンテスト主催者にとって、集計の効率化を妨げる大きな要因になっている。
国内独自形式に固執するのではなく、世界標準となっている Cabrillo 形式への統一を一刻も早く実現さ れたい。これは、運営者側だけのメリットではなく、コンテスト参加者の啓発という意味でも、誠に早急に 取り組まれるべき問題である。
以上
(ブログ公開に当たり、文意に変動のない範囲で一部調整を行いました)